伊坂幸太郎グラスホッパーのあらすじと登場人物｜小説と映画の違いを5分で解説

『グラスホッパー』は、伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズの原点であり、全く無関係に見えた人々の運命が交錯する予測不能な物語です。

妻の復讐を誓う元教師と個性的な殺し屋たちの視点が次々と入れ替わり、読者を巧みな伏線と人間味あふれる会話で魅了します。

伊坂幸太郎『グラスホッパー』の全体像と魅力

伊坂幸太郎さんの小説『グラスホッパー』は、ごく普通の元教師と個性豊かな3人の殺し屋、それぞれの視点が目まぐるしく入れ替わりながら進む物語です。

最大の特徴は、無関係に見えた彼らの運命が、予想外の形で交錯していく巧みなプロットにあります。

この物語は、単なるサスペンスにとどまりません。

登場人物たちの人間味あふれる会話や、伊坂作品ならではの伏線が散りばめられており、読者を一気に物語の世界へ引き込みます。

続編である『マリアビートル』へと繋がる壮大な物語の幕開けでもあり、シリーズを通して楽しむことで魅力が倍増する作品です。

殺し屋たちの運命が交錯する予測不能なサスペンス

本作の物語形式は、複数の登場人物の視点から物語を描く「群像劇」という手法がとられています。

妻の復讐を誓う元教師「鈴木」、標的を自殺に追い込む殺し屋「鯨」、そしてナイフ使いの若き殺し屋「蝉」。

最初は全く接点のない3人の物語が、「押し屋」と呼ばれる謎の人物を追ううちに、徐々に一本の線として繋がっていきます。

読み進めるほどに点と点が結びつき、衝撃の事実が明らかになる構成は、読者にスリリングな体験をもたらすものです。

この予測不能な展開こそが、『グラスホッパー』が多くの読者を夢中にさせる最大の理由といえます。

小説から読むことで深まる物語への没入感

映画化もされていますが、これから作品に触れるなら、まず小説から読むことをおすすめします。

なぜなら、小説では登場人物たちの細やかな内面や心理描写が、文章ならではの表現でじっくりと描かれているからです。

2004年に刊行された原作では、平凡な男・鈴木が裏社会に足を踏み入れる恐怖や焦り、鯨が抱える哀愁、蝉の若さゆえの危うさといった感情の機微が丁寧に表現されています。

文章で物語を追体験することで、キャラクターへの理解が深まり、より強く感情移入できるのです。

小説で物語の土台をしっかりと理解した上で映画を観ると、俳優たちの演技や映像表現をより深く味わうことができ、作品の魅力を二重に楽しめます。

続編『マリアビートル』へと繋がる広大な世界観

『グラスホッパー』は、単体で完結した物語であると同時に、伊坂幸太郎さんの「殺し屋シリーズ」の幕開けを飾る重要な作品です。

特に、ブラッド・ピット主演の映画『ブレット・トレイン』の原作としても知られる続編『マリアビートル』へと物語が繋がっています。

『グラスホッパー』で登場したキャラクターの一部が『マリアビートル』にも登場し、本作での出来事が後の物語に影響を与えています。

先に『グラスホッパー』を読むことで、シリーズ全体に張り巡らされた伏線や人間関係を理解でき、物語をより立体的に楽しめるのです。

読み終えた後も、さらに広大な伊坂ワールドが待っている。

この繋がりこそが、『グラスホッパー』を特別な一冊にしている魅力の一つとなります。

【ネタバレなし】小説『グラスホッパー』のあらすじと登場人物

この物語の面白さは、元教師・殺し屋・殺し屋という、まったく異なる立場にいる3人の視点が目まぐるしく入れ替わりながら進む点にあります。

それぞれの思惑が交錯し、1本の線に繋がっていく展開から目が離せません。

登場人物	立場	特徴
鈴木	元中学校教師	妻の復讐のため裏社会に潜入した一般人
鯨	自殺専門の殺し屋	相手を自殺させる能力を持ち、亡霊に悩まされる
蝉	ナイフ使いの殺し屋	軽薄だが腕は一流の若きヒットマン

全く接点のなかったはずの3人が、どのように関わり合っていくのかが最大の読みどころです。

彼らの運命が交わる時、物語は一気に加速していきます。

妻の復讐を誓う元教師・鈴木の物語

物語は、元中学校教師の鈴木が、2年前に妻をひき逃げで亡くした犯人へ復讐を企てるところから始まります。

彼は素性を隠して犯人が所属する裏社会の会社に潜入しますが、あと一歩のところでターゲットは「押し屋」と呼ばれる謎の人物に殺されてしまいます。

復讐する相手を失った鈴木は、今度は組織の命令で「押し屋」を追うことになり、意図せず裏社会の深みへと足を踏み入れていくのです。

ごく普通の市民だった鈴木が、殺し屋たちが暗躍する世界に巻き込まれていく様子が、読者に緊張感とリアリティを与えます。

物語の鍵を握る3人の主要登場人物

『グラスホッパー』は、主人公である鈴木、そして鯨と蝉という2人の殺し屋、合計3人の視点が代わる代わる描かれることで物語が進行します。

この構成が、読者に物語の全体像を少しずつ見せながら、予測不能な展開を生み出しているのです。

それぞれの人物が個性的で、異なる魅力を持っています。

鈴木-裏社会に足を踏み入れた平凡な男

物語の主人公である鈴木は、特別な能力を持たないごく普通の元教師です。

だからこそ、読者は彼の視点に最も感情移入しやすくなっています。

彼の武器は、裏社会の常識が通用しない一般人としての感覚です。

その「普通」さが、プロの殺し屋たちを時に出し抜き、時に窮地へ追い込みます。

復讐心に燃えながらも、どこかで感じる恐怖や戸惑い。

そんな彼の人間らしい姿が、非日常的な物語に確かな手触りを与えています。

鯨-相手を自殺させる哀愁漂う殺し屋

鯨は、対峙した相手に絶望感を与え、自ら死を選ばせるという特殊な能力を持つ殺し屋です。

その手口から「自殺屋」とも呼ばれています。

彼は一切体に触れることなく標的を始末しますが、その能力ゆえに、自分が殺した人間の亡霊が見えるという深い苦悩を抱えているのです。

仕事として淡々と人を死に追いやるプロフェッショナルな姿と、亡霊に苛まれる人間的な弱さ。

そのギャップが、鯨というキャラクターに哀愁と奥行きをもたらしています。

蝉-ナイフを武器とする若き殺し屋

蝉は、ナイフ一本で仕事をこなす、腕利きの若き殺し屋です。

喋り方は軽薄で、一見するとどこにでもいる若者のように見えます。

しかし、仕事となれば冷徹なプロの顔を見せるのです。

作中では、理不尽な命令を下す上司に不満を抱いており、その危うさが物語のスパイスとなっています。

軽快なキャラクターと、ナイフさばきの鮮やかさとの対比が魅力的な人物です。

彼の存在が、重くなりがちな物語に疾走感を与えています。

映画版『グラスホッパー』と原作小説との違い

映画版『グラスホッパー』と原作小説の最も大きな違いは、物語の結末にあります。

2015年に公開された映画は、原作の持つ独特の雰囲気を活かしつつも、豪華なキャスト陣による映像ならではの表現が加えられ、新たな魅力を持つ作品として生まれ変わりました。

項目	原作小説	映画版
発表/公開	2004年7月	2015年11月7日
メディア	小説（角川書店）	映画
主な登場人物	鈴木、鯨、蝉	鈴木（生田斗真）、鯨（浅野忠信）、蝉（山田涼介）
雰囲気	軽妙さとサスペンスの融合	ダークでスタイリッシュ
結末	原作通りの展開	映画オリジナルの結末

小説と映画、両方を体験することで、それぞれの解釈の違いを楽しむことができます。

原作のファンにとっても、この違いは大きな見どころの一つです。

生田斗真主演・豪華キャストで描く実写の世界

2015年に公開された映画版は、生田斗真さん、浅野忠信さん、山田涼介さんといった、まさに豪華キャストの競演が最大の魅力です。

瀧本智行監督がメガホンを取り、興行収入は10.2億円を記録しました。

この数字は、多くの観客が劇場へ足を運んだ人気の証です。

実力派俳優たちが演じることで、原作の個性的な登場人物たちに確かな実在感が与えられ、映画ならではの重厚な世界観が構築されています。

鈴木役・生田斗真の演技

物語の主人公である元教師・鈴木を演じたのは、生田斗真さんです。

妻の復讐を誓いながらも、裏社会の非情さに翻弄される平凡な男の葛藤を見事に表現しました。

原作で描かれる鈴木の人の良さや戸惑いを、生田斗真さんの繊細な演技がスクリーン上で際立たせています。

彼の演じる鈴木がいるからこそ、観客は非日常的な殺し屋たちの世界に、感情移入しながら入り込めるのです。

鯨役・浅野忠信の存在感

自殺専門の殺し屋「鯨」という、物語の中でも異彩を放つ役を演じたのは、浅野忠信さんです。

殺した相手の亡霊に苦しめられるという、哀愁と狂気を併せ持つ複雑なキャラクターを、その圧倒的な存在感で体現しました。

浅野忠信さんの重厚な演技は、原作で描かれた鯨の孤独や苦悩に、さらなる深みを与えています。

スクリーンに映るだけで緊張感が走る彼の存在が、映画全体のダークで危険な雰囲気を決定づけているのです。

蝉役・山田涼介の熱演と評価

ナイフ使いの若き殺し屋「蝉」を演じたのは、Hey! Say! JUMPの山田涼介さんです。

軽薄な言動とは裏腹に、超一流の殺し屋としての腕を持つ蝉の二面性を鮮烈に演じ切り、第25回日本映画批評家大賞で新人男優賞（南俊子賞）を受賞しました。

この受賞は、彼の俳優としての高い実力が業界で公に認められた証拠と言えます。

山田涼介さんの熱演は、原作ファンだけでなく多くの映画ファンを魅了し、映画版『グラスホッパー』を語る上で欠かせない要素となっています。

原作ファンも注目の映画オリジナル結末

映画版『グラスホッパー』の最大の見どころであり、最も議論を呼ぶ点が、原作とは異なるオリジナルの結末です。

物語の最後が小説とは違うため、すでに小説を読んでいる人でも結末の展開に新鮮な驚きを感じられます。

この大胆な変更は、原作ファンの中では賛否両論を巻き起こす大きな要因となりました。

この違いこそが映画版独自の解釈であり、原作と映画を両方鑑賞する醍醐味にもなっています。

映画の評価と「ひどい」と言われる理由の考察

映画版への評価は、鑑賞者が原作ファンか否かで大きく分かれる傾向が見られます。

「ひどい」という厳しい感想を持つ人の多くは、原作の軽妙な会話劇や緻密な伏線が映像化で失われたと感じ、特に結末の変更に違和感を覚えているようです。

一方で、独立したアクション映画として、スタイリッシュな映像やキャストの熱演を高く評価する声も少なくありません。

評価が分かれるのは、原作への思い入れの強さと、映画に何を期待するかの違いから生じていると考えられます。

Amazonプライム・ビデオなど配信状況

映画『グラスホッパー』を鑑賞したいと思った時に気になるのが、動画配信サービスでの取り扱い状況です。

2024年現在、Amazonプライム・ビデオやNetflixなど、複数の主要な動画配信サービスで視聴可能です。

見放題の対象になっていることも多く、手軽にアクセスできます。

サービス名	配信状況（目安）
Amazonプライム・ビデオ	見放題またはレンタル
Netflix	見放題またはレンタル
U-NEXT	見放題またはレンタル
Hulu	見放題またはレンタル

配信状況は変更される可能性があるため、ご自身の利用しているサービスで作品名を検索して確認することをおすすめします。

自宅で簡単に鑑賞できる環境が整っているので、ぜひチェックしてみてください。

『グラスホッパー』を10倍楽しむための鑑賞・読書ガイド

『グラスホッパー』の世界観を余すことなく味わうためには、どのメディアから触れるかという順番が重要になります。

小説で物語の全体像と緻密な伏線を把握してから映像作品を鑑賞することが、作品を深く理解するための最も効果的な方法です。

小説、映画、そして漫画という3つのメディアには、それぞれ異なる魅力があります。

メディア	主な特徴	こんな人におすすめ
小説（角川文庫）	巧みな伏線と登場人物の細やかな心理描写	物語の奥深さをじっくり味わいたい人
映画	豪華キャストによるビジュアル表現とスタイリッシュな映像美	映像ならではの迫力とスピード感を求める人
漫画	原作の疾走感を活かした迫力ある作画	活字が苦手な人、ビジュアルで物語を追いたい人

これから紹介するガイドを参考に、ご自身の好みに合った方法で『グラスホッパー』の世界に飛び込んでみてください。

最初の一冊におすすめの角川文庫版

これから『グラスホッパー』を手に取るのであれば、2007年に刊行された角川文庫版が最適です。

単行本よりもコンパクトで、通勤・通学中や休憩時間にも気軽に読み進められます。

この文庫版は全352ページに物語が凝縮されており、疾走感のある展開に夢中になっているうちにあっという間に読了してしまうでしょう。

項目	詳細
著者	伊坂 幸太郎
出版社	KADOKAWA
形式	文庫
ページ数	352ページ

まずは手に入れやすい角川文庫版から、殺し屋たちが躍動する危険な世界への第一歩を踏み出すことをおすすめします。

小説と映画の鑑賞順と楽しみ方

作品の魅力を最大限に引き出すためには、「小説 → 映画」という順番で触れることを推奨します。

なぜなら、先に小説を読むことで、伊坂幸太郎作品の真骨頂である緻密な伏線や登場人物の心理描写を深く理解できるからです。

その上で2015年に公開された映画を観ると、生田斗真さんや山田涼介さんといった豪華キャストがキャラクターをどう表現したのか、原作とは異なる映画オリジナルの結末がどのような意味を持つのか、といった比較の視点を持って楽しめます。

鑑賞の順番	メリット
1. 小説を読む	登場人物の心情や背景、物語に散りばめられた伏線をじっくり味わえる
2. 映画を観る	小説の世界観が映像でどう表現されるか、俳優の演技や原作との違いを楽しめる

この順番で鑑賞することで、『グラスホッパー』という作品を一度で二度も三度も味わい尽くせます。

読書メーターで見る読者の感想とレビュー

読書メーターとは、読んだ本の記録や感想を共有できる日本最大級の読書コミュニティサービスです。

作品選びの参考にしたり、読後の感動を分かち合ったりできます。

『グラスホッパー』の角川文庫版は、この読書メーターにおいて6万人以上が登録し、感想・レビューは1万件に迫るなど、今なお多くの読書ファンを惹きつけていることがわかります。

項目	データ（角川文庫版）
読書メーター登録数	60,653件
感想・レビュー投稿数	9,993件
評価（参考）	46%

多くの人がどのような点に魅力を感じているのかを知ることで、自分だけの注目ポイントを見つけてから読み始めるのも面白いでしょう。

井田ヒロト作画による漫画版の展開

『グラスホッパー』には、『お前はまだグンマを知らない』で知られる井田ヒロト氏が作画を手がけた漫画版も存在します。

小説の活字とはまた違った形で、物語の緊迫感やスピード感を味わえるのが特徴です。

2008年から『コミックチャージ』で連載され、角川書店から全3巻で刊行されました。

原作の雰囲気を大切にしながらも、漫画ならではの迫力ある描写で鈴木、鯨、蝉たちの運命が描かれています。

巻	発売日	発行元
1	2008年10月	角川書店
2	2009年3月	角川書店
3	2009年6月	角川書店

小説を読んだ後に、キャラクターたちがビジュアルでどう表現されているかを確認するために手に取るのも、作品を多角的に楽しむための一つの方法です。

よくある質問（FAQ）

タイトル『グラスホッパー』が持つ本当の意味は何ですか？

『グラスホッパー』とは英語でトノサマバッタを指します。

この昆虫は、生息密度が高まると姿や性質が凶暴に変化する特性を持っています。

この小説では、平凡だった主人公の鈴木が裏社会という特殊な環境に巻き込まれることで変貌していく様子を、このバッタの生態に重ね合わせて暗示しているのです。

物語全体を貫く重要なテーマになります。

続編『マリアビートル』とはどのような繋がりがありますか？

本作は「殺し屋シリーズ」の第1作であり、続編の『マリアビートル』へと物語が繋がります。

特に、ナイフ使いの殺し屋である蝉と彼の仕事仲間といった一部の登場人物が、『マリアビートル』にも深く関わってきます。

本作で彼らの背景や人柄を知っておくことで、続編で繰り広げられる出来事への理解が深まり、物語を何倍も楽しむことが可能です。

物語の鍵を握る「押し屋」とはどんな殺し屋ですか？

「押し屋」とは、ターゲットを道路や駅のホームから突き飛ばし、事故や自殺に見せかけて殺害する正体不明の殺し屋のことです。

物語の冒頭で鈴木の復讐相手を殺し、結果として鈴木が裏社会の抗争に巻き込まれる直接的な原因を作ります。

この「押し屋」を追うことが、別々の場所にいた鈴木、鯨、蝉の運命を交錯させる、物語の中心的な役割を担う存在です。

ネタバレなしで、小説と映画の結末の違いを教えてください。

ネタバレを避けて解説すると、小説と映画では、主要な登場人物たちが最終的にたどり着く運命が大きく異なっています。

映画版は、より映像的でドラマチックな展開を重視した、オリジナルの結末を用意しました。

この原作からの大胆な変更が、映画の評価が分かれる一因ともなっており、両方を見比べることで作品の解釈が広がるでしょう。

映画のキャストで、特に原作のイメージ通りだと評判なのは誰ですか？

個人の感想によりますが、蝉を演じた山田涼介さんの演技は特に高い評価を受けています。

軽薄さと冷徹さを併せ持つキャラクター像を鮮烈に演じ、新人男優賞を受賞しました。

また、鯨役の浅野忠信さんが醸し出す哀愁と狂気をはらんだ存在感も、原作の殺し屋のイメージにぴったりだというレビューが多く見られます。

映画『グラスホッパー』で使われた主題歌は何ですか？

映画版の主題歌は、歌手のYUKIさんが歌う「tonight」という楽曲です。

生田斗真さんが演じる主人公・鈴木の切ない心情に寄り添うような歌詞とメロディが、作品のダークな世界観をより一層引き立てます。

映画を鑑賞した後の余韻を深めてくれる、物語に欠かせない一曲です。

まとめ

『グラスホッパー』は、妻の復讐を誓う元教師と個性的な殺し屋たちの物語です。

全く無関係に見えた人々の運命が、予想外の形で交錯していく巧みなプロットが最大の魅力となっています。

この記事で紹介した小説と映画の違いを参考に、まずは手に入れやすい角川文庫版から伊坂幸太郎さんの世界に飛び込んでみてください。